ZC33S スイフトスポーツの電子制御的な持病というか仕様について、タイヤラウンジとうちでわかっていること(わからないこと)を公開できる範囲でお知らせします。随時更新予定。ユーザの方が詳しく的確な内容もあるでしょうが、私たちは皆さんが想像するほどそういった情報に触れる機会が無いんです。

なお一切の問合せを承りません(取引先、スズキの開発部門のぞく)。

 

ステアリング交換してしばらく走行したらESPシステム要点検が表示された

交換後のステアリングが純正と全く同じ位置におさまればいいのですが、大きくずれたり、またそれをホイールアライメントで調整したりすると、G・ヨーレートセンサー的には直進しているのにステアリング舵角センサー的にはコーナリングしている状態が続き、ESP(ABS)が異常をきたす場合があります。ディスプレイにESPシステム要点検が常時表示されるようになると整備書では、軽傷で舵角センサー交換(3まんえん程度)、重傷だとESP交換(20まんえん程度)が必要とされています。過去にあった特殊事例ではなぜかさらにBCM(ボディーコントロールモジュール)もだめでした。重傷までの状態であればタイヤラウンジで比較的安価に調整・修理できるのであてずっぽな復旧に挑まず車両を持ち込むのがいいでしょう。

(電子制御的にきちんと調整できるショップがあまりないという意味で)ステアリング交換は推奨していませんが、行う場合は全てまっすぐになるよう調整しほぼ走行しない状態でディーラーでセンサー校正を行ってもらうといいと思います。たぶん。ただディーラーも社外部品に対するサポートをする理由はないので断られるかもしれません。YouTubeにタイヤラウンジでジムニーのステアリング交換をする動画がありますのでそちらも参考にして下さい

汎用ステアリングで純正ステアリングボタンが移設できない場合、チェックランプは点きませんが断線のダイアグが入ります。これにより車両に良からぬ制御が入るという話がありますので(ココアシステムズでは調査はしていません)、スイッチ代わりの抵抗器をつけるなり、スイッチマウント付きのボスをつけるなりしてダイアグが出ないようにするのがベターでしょう。タイヤラウンジ製新製品“BOSS”+拡張パックでは各種設定のためにステアリングスイッチのクルーズコントロール側が必須です。

 

エンジンECU書換で全域ブーストが上がらなくなるという都市伝説について

ECU書換を行う各ショップではそんなことになった車両が無く、(データの内容についてはともかく)対応に困っていたようでした。うちではこれを騒ぎ立てたショップ(以下N店)と、シャシダイで調整している最中に起こったというもう1台しか知りません。N店がブーストが上がらない説明にあげていたファストトルクダウン(点火時期調整)、スロートルクダウン(電スロ開度調整)という仕組みを含めタイヤラウンジと何週間もかけ制御を調べたところ、これらはESPから出されるトラクションコントロールのことを指し、後付け装置でその通信を調整することで同じ症状を起こすことができましたさらにファストトルクダウンを利用しフラットフットシフトとローンチコントロールも実現しました。また先の1台は再度ノーマルプログラムを書き込んでも元に戻らなかったらしく、タイヤラウンジに持ち込まれエンジンECUに一切ふれることなく開発済のツールを使って修理されました。つまりエンジンECU書換は関係無いということではないでしょうか。

ではなぜこうなったかですが、実走しないセッティングではフロントタイヤは回って加減速しているのにリヤタイヤとGセンサーは静止した状態が長時間続き、それでESPが異常をきたしたということが考えられます。

なおこれはノックやリミッターなど特殊状況での一時的なフェイルセーフによるもののことではなく、N店が最初に騒ぎ立てた症状についての調査です。タイヤラウンジよれば他にはパイピング交換の作業不良によるブースト異常も意外と多いそうです。お困りの方はタイヤラウンジに車両を持ち込んでください。

聞くところによるとN店ではあとになって、“優秀なESP”がECUセッティング不具合でのエンジンブローを防いでいるという新理論を展開しているようです。ECUの役割を越えてESPが細かいエンジンコンディションの面倒まで見るという仕組みは世界初では無いでしょうか。ECUのフェイルセーフ機能はもう不要、どんなデータでもESPがブローから守ってくれます! すげー!! 妄想に妄想で付き合うのはこれぐらいにして、ESPから常時トルクダウン要求が入るようになるECUデータと再現方法が公開されれば実車で検証します。

 

スポーツ走行で重ステになった

※ 通常走行でパワステが効かなくなることはありません。またスポーツ走行においても上級者でしか起きない症状です。

スズキは横転事故に対し超過敏になっているふしがあります。例えば現行ジムニー/ジムニーシエラ(JB64W/JB74W)では転ばないよう街乗りの右左折時にもスロットルを閉じるなど過度な安全制御が働いており、タイヤラウンジ製VSCキャンセラーをONにするだけでクルマが速く(というか素の状態に)なります。スイスポはそこまでの制御はされていませんが、重ステ化は、急ハンドルで横転するぐらいならそれ以上曲がらなくして、それでぶつかるとしても人命的にはベターという考えからそうされているのかもしれません。ルーフの剛性は横転の衝撃を充分には考えてないでしょうし、天井エアバッグも無いですし、はずみで人が放り出されることもあります。タイヤラウンジ製BOSS+拡張パックで成功した重ステ化回避の仕組みは、スズキがどういう条件が危険だと考えているのだろうというところを想像しながら百周近いサーキットテストで見つけたもので、やはりあえて入れている制御なのだと強く感じる内容でした。

なおBOSSで使っている仕組みではないため検証はしていませんが、コーナーでは大きな舵を急に入れないようゆっくり広く回れば(タイムはともかく)症状が起きにくいと想像します。

 

スポーツ走行でブレーキが効かなくなった

※ 通常走行でブレーキが効かなくなることはありません。またスポーツ走行においても上級者でしか起きない症状です。

この問題は未だに解決できていないので妄想の域ですが、上と同じように、オーバーステア・スピンモードで操作不能からの横転につながるならまっすぐ突っ込む方がベターという考えからそうされている気がします。とすると、強いブレーキングをするときには舵・ヨー・横Gを入れず、後輪を浮かせたりロックさせないように、まっすぐで終わらせるようにするといいかもしれません。リヤの車輪速がどこまで影響するか調査していませんがサスペンションやブレーキの調整でも改善されそうな気がします。全部未確認。

なお車種によってはヨーやGのセンサーが(車の中心という理想的な位置にある)エアバッグECUに内蔵されていたりするので技術的にはそのデータがABSに入る前に調整することもできますが、スイフトはABSユニットに組み込まれているので外部から何かするということが難しく、今のところ対策のアイデアが思い浮かびません。

 

発進時にエンストする

クラッチ操作だけで簡単に発進できる強いアイドルアップ機能がありますが、これが効かずにエンストするスイフトをごくたまにみかけます。原因はよくわかっていませんがタイヤラウンジで直せる場合があるので車両持ち込みしてください。

 

繰り返しますがココアシステムズでは一切の問合せを承りません(取引先、スズキの開発部門のぞく)。