おおむね汎用品なので車種にかかわらずご参考にどうぞ。随時更新。

BMW F10に12.3インチAndroidタッチスクリーンディスプレイをとりつけました。Android 11/Snapdragon 662/メモリ 6GB/ストレージ 128GB品がAliexpressで$540前後(仕様によって様々です)。画面がかなりデカくなりました。純正ナビなどiDriveはそのまま表示され、画面をAndroidに切り替えればそっちもそこそこ純正っぽく使えるという面白い装置です。色味がみょうに白いのは後述の設定ミスのため。

記事は製品の細かい紹介と、すでに持っているひと向けに次の項があります。ご質問、作業依頼等は承りません。開発した装置類は非売品です。

取付時のひと工夫
快適に使うための設定など
改造

 

一般的にAndroidナビと呼ばれますがカーナビ専用というわけではなく通常のAndroidスマホ・タブレットのようにGoogle Playなどで様々なアプリが利用できます。ただこの横長サイズに対応していないものが意外と多く、ボタンが画面外にあって押せないということも。本体には車両と通信やAV系を接続するための専用ハードウェアが内蔵されており、それを制御するシステムがAndroidに組み込まれているという感じの構成で、単なるタブレットではありません。

購入したのはここ(Aliexpress)。左右ハンドル位置の違いはありません(他車種については不明)。同じものを3回買い、いずれも10日ほどで届きました(配送のDHLが土日祝休みなのでこれに絡むと留め置きが長い)が、今は中国のコロナ都市閉鎖と運送遅延で日数は読めません。他店のものも含め車種の他に注目するところは、接続する車両iDriveのタイプ(CICやNBTなど。判別方法は検索してね)、AndroidのバージョンとCPU、メモリ・ストレージです。海外掲示板によればAndroid 11モデルはSnapdragon 662、メモリ・ストレージが6GB/128GBと8GB/256GBが“ほんもの”とのこと。4GB/64GB品はよくわかっていません。それ以外の組み合わせやCPUが“8 Core”などはっきりしないもの、相場より安いものは(Android 11と書かれていても)古いOSだったり別のシステムだったりするかもしれません。“ほんもの”がベストとも限りませんが本記事の多くが当てはまらないと思います。Android 9/10のタイプを購入する場合はこちらの記事を参考に。それによると先の購入店のAndroid 10/Snapdragon 450品は”Fake and very slow”なタイプみたい。あぶねぇ。

取付はポン付け。作業方法はYouTubeにたくさん出てます。あまり言われない一番難しいポイントは、増設する中間ハーネスを奥にうまく納めヘッドユニットをきっちり固定することでしょう。何度脱着しても未だ運頼み。この作業で配線をごそごそするとき手の甲が傷だらけになるので気をつけてください。あとネジを落っことすと二度と取れない隙間に入るのでこれも注意して。

ディスプレイは純正位置にぴったりはまるカバーパネルに差し込む方式なのでダッシュボードの中身が見えるなんて事はありません。ただ取付の制約と強度不足で始動中ディスプレイがゆれます。裏側をプラリペアで補強したら多少改善されましたが、金属で補助フレームを作らないとどうにもならなそうです。

画面にはクリアタイプの低反射コーティング保護フィルム(反射光が紫色に見える感じのやつ)が貼られていますがまあまあ反射します。並べると純正には雲の写り込みが全くありません。アンチグレアのフィルムを使うと文字や映像がかすむので汎用品ではこんなもんでしょう。指紋はばっちりつきます。

見た目的にはよく考えられた取付方法でも実際の使用ではリヤウインドウからの光の写り込みが気になります。あと社外ナビのようにディマーで暗くなる機能がありますがそれが思いのほか少ないためまぶしさに敏感な方にはかなり不満でしょう(後述のKSW-ToolKitで調整可)。設定できる最低輝度がそれほどでもないので手動でも暗くしきれません。スマホを明るさ中設定以上でお使いの方にはきっとどうでもいい内容なんでしょうが、10%以下のぼくには大問題。色味を調整して明るさを下げるAndroidアプリや設定は効果的でしたが、純正ナビ側は何も変わりません。常に目に入るものなのでディスプレイの明るさに敏感で純正ナビメインの方はこれは買わない方がいいです。どうしても使いたい方は改造編の“比較的現実的な輝度調整改造”をどうぞ。

GoogleマップやYahoo!カーナビなどの測位がうまくできませんでした。地図アプリを使っていなかったので気付きませんでした。海外掲示板ではAndroid 11版は再起動するとダメと書かれていますが、まさかうちのみたいに起動直後からダメなのはおかしいと思いますので、最初からいじり回したことに原因があるかもしれません。4台目を買う予定は無いのでプレーンな状態はもうわかりませんが、修正方法はなんとか見つけましたので後述します。

電源が入った瞬間からAndroidアプリの起動までに37秒かかりました。車両で言えばIGN ONにした時から。車両電源が8分前後でほぼ全部落ちる制約からか、スマホのようなスリープはありません。起動中も純正iDriveの表示は可能ですが、映るまでにON後2秒ほどかかります。純正・Androidの切替は、iDriveの [MENU] または [OPTION] キー長押しは常時、画面タッチだとAndroid起動後に可能です。[MENU] は双方向、[OPTION] はAndroidへの一方通行という違いがあります。

IGN OFF(画面消灯)後10秒経ってからAndroidのシャットダウンが始まります。その前に再度ONにする場合はすぐ表示再開されますが、シャットダウン開始直後だと再起動が行われるまで十数秒は純正表示もされず多少不安になります。

WiFi内蔵Androidなので自宅WiFiなどをつかいPlayストアからインストールするアマゾンプライムビデオアプリで予め動画をダウンロードしておくオフライン視聴もできます(アマゾンプライム会員)。これは便利。一般的な16:9のビデオだと画面両端がだいぶ余りますが映画ではこの通り。

スピーカーとマイク、AUX接続ケーブルが付属しますがNBT車ではどれも車両側のものが使えるため、つけてもいいけど基本的には不要です。CIC車はわかりません。なんせ、ポン付けとはいえ説明書のたぐいが一切付属しない無いもので。

バックカメラは純正か外部入力が選べます。純正利用時はAndroid表示中でもリバースギアで純正に切りかわり、外部入力時は純正ソナーや(たぶんてきとーな)バックのラインなどが合成されたAndroidの画面が表示されます。走行するか障害物ボタン?を押すと元に戻るのも純正と同じ動作。

別にRCA(ビデオ)端子による入力が2つあり(映像のみと、映像+音声左右)、その表示にはそれぞれ専用のアプリアイコンをタッチします。フロントカメラ等を接続できますが何度も画面タッチしないと見られないので結構面倒。改善方法は後述します。

内蔵WiFi以外でのインターネット接続はスマホとのWiFiテザリングと、SIMカード(マイクロSIM)を追加しての4Gデータ通信があります。裏技的にBluetoothもいけるんですが(こちら参照。”rec”と検索するとこは日本語モードでは”blue”にし”Bluetoothファイル受信”だったかを選んで下さい)起動ごとに毎回手動ペアリングが必要っぽいので現実的じゃありません(アプリによる自動接続だとなぜかテザリングされないもよう。相手はiPhoneで試行)。USBテザリングはグレーアウトされONにできませんでした。

iPhoneと接続するCarPlay機能(ZLINK5アプリ)がありますがAndroidで事足りますし、CarPlay対応アプリが少なく便利でもないので使っていません。利用する場合、Bluetooth(+WiFi)での接続はなかなか難しいのでまずはUSBでの有線接続をおすすめします。付属の黄色いUSBコネクターを使ってみて下さい(うちでは赤色の方では接続されませんでした。断線してたかも)。どういういわけか有線接続時にもAndroidのWiFiが勝手にOFFになります。またiPhoneで [“Hey Siri”を聞き取る] をONにしなければならないようです。ミラーリングもできます。

純正で音楽を再生させながら無音のAndroidを表示させることは可能ですが、その逆はできません。純正表示にしたとたんAndroidの音楽再生が停止します。後述のKSW-ToolKitで対策できます。

Androidディスプレイ交換後に純正診断機で車両チェックするとヘッドユニットとCID(Central Information Display)が通信できない的なダイアグが表れます(一番下。他のはこの車の改造?によるものなので無視して)。メーターパネルやiDriveに警告類は何も出ないので全く気にしなくていいですし、車検的にも(たぶん)問題ありません。内部的にはそういうことになっているというだけ。ディーラー対応は知りません。

先の通りクルマに乗る度に何十秒も待たねばばならないので、結局はカーナビ・音楽再生・通話といった機能は従来通りクルマ側のものを使うことにしました(純正iDriveの起動もまあまあ待ちますが)。Androidではビデオ閲覧、ストリーミング音楽視聴、渋滞情報などの調べ物に用いるぐらい。そう書くとイマイチな製品に思えますが、満足度は高いです。

取付時のひと工夫(?)

露出したハーネスが振動などでこすれてビビると不快なので、エプトシーラーや純正ハーネスにも使われるテサテープで巻いておくといいでしょう。テサテープのロールは使用後に端を折り返し粘着が無い面を作っておくと次に使いやすいです。

大きいコネクターのロックをつかんで引き込む部分は薄いので、脱着時はレバーの力だけに頼らず、コネクター全体を持って動きをサポートしてやるのが安全です。別のやつ、割ったことあります(涙)。

本体うしろから挿す白いコネクターは反対側に支え的なものが無いため電子基板がそのままたわみます。力でなく、軽くぐりぐりしながら滑らすように入れるといいでしょう。

基板がたわむとサイドのコネクター位置も変わり映像ケーブルが入りづらくなるのでケーブル側コネクターを多少削る必要があるかもしれません。ただうちではそれでもキツかったので超音波カッターでケースの一部をカットしました。あとに載せる内部写真のとおり裏には何もありませんが刃がすべると液晶を傷つける可能性もありおすすめはしません。同様に褒められた方法ではありませんが上の白いコネクターをケーブル側に引っ張ると映像コネクターに余裕が出てくるのでその状態で脱着する手もあります。また単純にこのコネクターは抜くのが難しく、細めと少し細めのマイナスドライバーで周囲をまんべんまくこじるしか思いつきません。今度ハウジングにドライルブを塗ってみます。

 

ダッシュボードに設置したAndroid用のGPSアンテナがじゃまだなーと思ってたところ車両GPSアンテナ1つを2台のユニットで共有できる分岐ケーブルが見つかりました。Aliexpressで$7。ただ接続前にGPSアンテナ用電源出力を測ったところ車両ヘッドユニットが4.7V、Androidが3.3Vだったので直結はあんばいがよくありません。その後調べると同じようなケーブルでもダイオード入り版が存在することに気付き、なるほどということで高周波用ダイオードを分岐ケーブルのAndroid側に入れ接続し、電圧に問題ないことを確認。これでダッシュボードがすっきりし、さらにGPS TestアプリではSNRが3〜4dB上がりました。分岐ケーブルを購入する方はダイオード入りをお選びください(検索ワードは”gps splitter diode”とかでしょうか)。ヘッドユニット側GPSコネクターは写真の位置で、上の黒コネクターみたいに白タブを途中まで引っ張ってそれをつまみむみながら引き抜きます。

快適に使うための設定など

うちでは工場設定は以下のようにしています。パスワードは 1314 でしたが、通らない場合、こちらの海外掲示板に他のパターンも記載されていますので参考にしてください。どうでもいいことですが 1314 は “一生一緒に過ごそう(一生一世 / Yi sheng yi shi)”という意味みたい。

よくわからない設定項目の説明もあります。最低限 [カーディスプレイ] は設定しないと純正画面がヘンテコ表示です。

レジューム — できる
Bluetoothのオプション — OEM Bluetooth
AUX切り替えモード — 手動 ※1
MAPキーの選択 — OEMカーナビ
カーディスプレイ — 18_EVO(8.8) か 18_EVO_X1(8.8,1280×480) ※2

※1 [自動] はAndroid側に切り替えたとき車両の音声入力もいっしょに外部AUXに替わりますが、[手動] だとそのままです。車両側に切り替えるときはどちらもそのまま(どこに戻すべきかわからないのでこれは仕方ない)。[自動] の方が多少便利そうですが車両・Androidと行き来するときこれがじゃまなんですよね。プログラマブルボタン(エアコン上の数字ボタン)にお使いの音楽ソース・外部AUXを設定し手動で切り替えるといいでしょう。

※2 車両によります。F10 NBT 10.25″ディスプレイ車の場合 NBT_F48(8.8″,10.25″) を選びたくなりますが、これだと色味がおかしく、画面の上がほんの少し欠けます

工場設定の一部項目は再起動するまで反映されません。オフ後20秒ほどほっとくか、工場設定の [プロファイルのイ…] – [再起動します] で行ってください。

工場設定で日本語表示にしたあとそのまま使うのではなく、Androidアイコンの [設定] – [システム] – [言語と入力] – [言語] で [日本語] を消して [日本語(日本)] にすると日本語入力などいろいろ使い勝手が改善された記憶があります。

今のところランチャーでのアプリアイコンの移動はできず“入れ替え”のみのようです。斬新。アイコンを長押しするとアプリ削除のダイアログが出ますが無視してそのままドラッグアンドドロップ。ただ何かのタイミングで並び替えが初期化されることがあるので凝ったカスタマイズはおすすめしません。

WiFiテザリングの接続操作がいちいちまんどくさいので格安SIM(マイクロSIM)を入れました。複数枚で通信容量を分け合えるLinksMateで、出張開発用PCとで2枚・2GBの契約にしました。カーナビアプリを使ったりたまにストリーミング音楽を聴くぐらいなら問題なさそう。SMS機能が無いとGPSを補完するA-GPSが使えないため測位に時間がかかるという記事があったのでSMS有り・無し2枚を使い比べてみましたがどっちも現在地はすぐ表示されました。スマホと違い電源オフで移動することがほぼ無いのでディスプレイが最後の地点を保存しているようです。なので通常は安いSMS無し版でいいでしょう。データ通信を有効にするには電源オフ時に下記に注意しながらSIMを入れ(オン時に入れた場合は再起動)、通信会社が公開するAPN情報をAndroidに設定してください。

SIMの挿入は結構ドキドキで、ロックには奥に4mmほど押さねばなりません。取り出すには押し込んでロックを外してから、針のようなものでかき出すしか無いでしょう(ひどい設計)。スロットと筐体の間にSIMが通る隙間があり斜めに入れるとそこから中に落っこちるので注意。試してませんが隣のマイクロSDカードスロットも同じ感じだと思います。SIMの向きはなんとなく違和感ありますがシールの通り。すぐ横の穴はリセットボタンで、SIMを押し出すものではありません。

プリインストールのGPS Testアプリではちゃんと衛星をつかんでいるのにGoogleマップやYahoo!カーナビなど地図アプリの位置・測位がおかしい場合(起動直後のみ捕捉、東京駅にマークされるなど)、“Google Play 開発者サービス”を調整することで調子が良くなることがあります。[設定] – [アプリと通知] – [Google Play 開発者サービス] – [ストレージとキャッシュ] で [キャッシュを削除] と [ストレージを消去] をそれぞれ実行してください。また先の [Google Play 開発者サービス] 画面で右上の縦三点マークを選び [アップデートのアンインストール] を行います(アンインストールするものが無い場合は表示されません)。後者はほっとくとまた勝手にアップデートがインストールされますが、それでもうちはこれでGoogleマップが絶好調になりました。Yahoo!カーナビはヘンなままで、工場設定で全体を初期化してもかわりません。ただ [設定] – [位置情報] – [位置情報の使用] をオフ・オンすると再起動するまでは動くことがわかったので、Android起動時に自動で行わせるようにしました。方法はストアでダウンロードできる MacroDroid アプリで上のようにトリガーとアクションのマクロを作るだけ。アプリが位置情報サービスを操作するために予め“ADB hack”または“root化”が必要ですので検索してください。

Androidディスプレイのメインソフトウェア(KswCarProject)を補完する KSW-ToolKit が超便利です。リンク先のKSW-ToolKit-Release.zipをAndroidでダウンロード、展開した中の *-C.apk (クライアント)と *-S.apk (サービス)の2つをインストール、写真のように設定するとこのアプリが車両ボタン入力などを“ハイジャック”するので、車両ボタンに様々な機能を割り振ったり、ディスプレイが勝手に音を止めるのをやめさせたりできます。[SOUND RESTORER] は起動後の音量をいいあんばい化。 [ENABLE MEDIA/TEL BUTTON HANDLING] は現在の最新版0.8.2ではAndroid11だとKSWがクラッシュして全ボタン無効になるので使わないで(要再起動)。[Night Brightness] はディマー時の明るさ調整。昼間の明るさは [MAIN MENU] から(Androidの明るさ設定を上書きする感じ?)。[MCU EVENT MANAGER] タブでボタン機能変更。OSの仕様でしょうがこれらのサービスは毎度長いAndroid起動後さらに10秒ちょっと待たないと開始されません。先のzipに(古いバージョンの)説明書が同梱されています。関連掲示板の Automotive Android Headunits の #ksw-toolkit も参考になります(要登録)。同サーバの community-apps には、起動にバッテリー制限を掛けてくる装置の仕様をコントロールする KSWBatteryManager のリンクもあります。

ディスプレイのビデオ端子(DVR)にアマゾンで6,000円のフロントカメラを付けました。レーダーをよけ端にオフセット。そのままだとカメラが目立ったので3Dプリンターでてきとーなスペーサをつくってナンバーベースに少し埋め込みました。動作確認で電源配線を抜き差ししていたらカメラのヒューズが切れたので1Aのミニ管ヒューズを1,2本準備しておくと良いかもしれません。エンジンルームとの配線はF10の場合は運転席側を通した方が良さそうです。助手席側はグローブボックス裏のヒューズボックスが動かせずメゲました。電源はAndroidディスプレイ配線から分岐しましたが、リヤカメラ増設用電源でもいいかもしれません(未確認)。車種は違いますが配線の取り回しは“【F30dMカスタム】フロントカメラとAVインターフェイスを付けてみました” が参考になります。カメラ自体もマネしました(笑)。

フロントカメラへの切換がアプリ形式で面倒なので、DRVアプリの起動を先述のKSW-ToolKitでiDriveの [OPTION] ボタンに割り当てました。純正ナビからフロントカメラ表示へは、[OPTION] ボタン長押しでAndroid表示(Android標準機能)、もう一度押してDRV表示(KSW-ToolKitの機能)という手順です。操作が多少手間ですし、始動後すぐはKSW-ToolKitの起動を待たねばなりませんが(Androidの画面が出てからさらに15秒かかる)、メディアインターフェイスいらずなんですからそう文句もありません。ボタン一押しでこれを行う装置(非売品)は改造編にて。

非公式でファームウェアの更新ができます(Android 11用)。動作に問題が無い場合は行うべきでは無いとのこと。現在のバージョンは“Ksw-R-M600-OS_v”の数字(これなら1.7.0)で、表記がこれと違う場合はシステムが異なっています。Android 9/10用はこちら。Ksw-ToolKitをインストールしている場合 [HIJACK CENTERSERVICE] がオンだとアップデートのダイアログがすぐ消えちゃう(裏では動いている)ので一時的にオフにしておきましょう。10分程度かかるアップデートの間に車両電源が落ちないよう、エンジン始動中か、IGN ONで運転席シートベルトを締めた状態で行うのがいいです。後者は純正ナビの更新時にも使える技です。

改造

リヤガラスの写り込みを減らすため、ディスプレイをもう少し上に向けてみます。

家庭用3Dプリンターでベース全体を作り直すのは無理なので、ディスプレイ取付部分を格安3Dスキャナーで取り込みそこにかぶせるアダプターをつくりました。

 

約9度寝かせたことで反射先が天井となり写り込みが無くなりました。また視線移動を少しでも減らすため上に1cmほどオフセットさせています。写真だと視界を少々さえぎってますがぼくのポジションだとギリで問題ありません。

そうすると今度はルームミラーの裏側が写り込むので、25mm幅のテサテープを貼って反射を抑えています。のりがデロデロにならないかちょっと心配。

9度寝かせた3Dデータはこちら(stl)。熱溶解積層(FDM)3Dプリンターを使いABS材、積層ピッチ0.2mm、インフィル50%、モニター取付面を下にしてサポート・ラフトありで印刷しました。長辺は約19cmあるのでプリンターのサイズを確認ください。元のベースは超音波カッターでコネクター穴の拡大と、ネジ止め用の穴(4.5mm)あけをしました。固定は6本の超低頭ネジM4x10にて。4本でも充分だったので気になる人はMeshmixerなどで穴を埋めてください。こすれ音が出そうなところはテサテープを貼っておきます。

角度を7度に抑えた3Dデータはこちら(stl)。ミラーの写り込みが減る代わりに、左窓と助手席ヘッドレストの入り込みが大きくなります。お好きな方をどうぞ。

 

ディスプレイの明るさを一番低くしても(ぼく的には)夜間まぶしいので、回路を調整してみました。

ケースは全てはめ込み。下側の溝をマイナスドライバーでこじり、できた隙間にカーボンヘラなどを差し込んで外していきます。ツメは横側3カ所ずつ、上下5カ所ずつあります。

基板右下がバックライト制御回路で、2.2Ω(2R2)と1.1Ω(1R10)が並列について合成抵抗が0.73Ωとなっているとこの値を増やすと全体的に暗くなります。計測用に電線をつけている場所。2.2Ωを外して1.1Ωにすると夜は暗めで良い感じでした。たぶん電流3割減になっています。この1.1Ωは人によるはんだ付けだったのでディスプレイサイズなどによって変更されているのでしょう。

ただAndroidディスプレイのディマー機能による減光が足りていないため、夜にあわせると昼は暗いという状況はそのままでした。

さらに調べると、もともと75kΩでつながってる上側にCPUから3.3V 30kHzのPWMでバックライトが調整されていました。デューティー0で最大輝度。ここを常時チェックして下側の部分に再現し、車両通信(CAN)でライトが点いたら好みの暗さまでデューティーを増やす仕組みの装置を作ってみました。このPWMを手抜きしてマイコンの入力端子に直接つないじゃうと、ディスプレイが輝度調整してる状態でオンにしたとき入力に切り替わる前のわずかな出力状態の時間でショートしてディスプレイのCPUが壊れますので注意してください。2台壊しました(涙。冒頭で3台購入の理由はこれ)。今は大きめの電流制限抵抗+コンパレーターで受けています。外付け回路なくここの75kΩを小さい値にするだけでもAndroidの輝度調整で暗い側が増えて調整幅が広がると思います。後述しました。

CANと電源はディスプレイ用ハーネスから分岐しました。配線色は次の通り。黄 : 12V / 黒(黄の横) : GND / 紫 : 車両側CAN-H / 紫黒 : 車両側CAN-L / 緑 : HU(ヘッドユニット)側CAN-H / 緑黒 : HU側CAN-L 。CANはディスプレイで中継されおり、電気的には車両と純正HUは切断された状態です。

どんな感じになったかは次の動画をどうぞ。中で触れてませんがAndroidが起動するまでは無制御状態の最大輝度だったのを、車両電源オフ時の輝度のまま始めるようにしました。

後日。上記は変更しました。まずディマーでの減光をやめ、CANID 0x393のByte0がiDriveとメーター向けにどこかの純正ECUが外光により調整した輝度データだったのでこれ利用します。内装照明ダイヤルも考慮されます。0で最低輝度、0xFFでAndroidの設定輝度にすることで、環境によってこの間で自動的に明るさが変わります。

Androidがいくらかでも早く使えるように、ドアを開けるなどでCANが通信を始めた段階でディスプレイ輝度0のバックグラウンドのような状態で起動を始めるようにしました。純正iDriveも実際にはそんな感じです。ただ起動後すぐ音楽が流れるような設定だとそのうち勝手に鳴り出しちとまずいですが使ってないので特に対策しません。Androidが参照する起動・非表示フラグは 0x3A5 Byte0 bit0 で、非表示のメッセージが10秒ほど連続するとAndroidのシャットダウンが始まります。iDriveまわりの通信が止まるのは、通信開始してIGN ONにならなかった時またはOFFしてから約32秒後(実測)なので、バックグラウンド起動のフラグは20秒後には消さないとそこから10秒必要なシャットダウン指示時間が足りず、数分後の車両電源断で一緒に強制終了となりあんばいよくありません。念のため早めに通信が止まった時には非表示の通信は継続するようにしました。このフラグは純正ディスプレイ表示・非表示用なので勝手な変更でiDrive動作に何らかの影響が出る可能性があります(今のとこ問題なし)。Androidの早期ON/遅延OFFをしたことで、IGNによる急な画面点灯・消灯を、純正のようにふわっとさせられるようにもなりました。

上記を実現するため車両ハーネス-Androidディスプレイ間のCANを切ってその間をブリッジする装置をつくっています。非売品。

元のAndroidで設定できないほどの(夜間のぼく好みの)暗さにするとディスプレイ側制御回路の特性なのかバックライトが多少ちらつきます。黒ベースのダークモードであればそう気になりませんが、時間があるときここも作り直したいところですね。

■ 比較的現実的な輝度調整改造
装置開発は一般的には無理なので簡単に調べたところ、前述のCPUにつながる75kΩのチップ抵抗を68kΩに減らすと最低輝度がいいあんばいに下がりました。最高輝度ごと変わる下側の2.2Ω・1.1Ωはそのまま触りません。使われてるチップ部品のサイズはたぶん2012(2mm x 1.2mm。インチだと0805)で、RSコンポーネンツが買いやすいでしょう。はんだごて2本で部品を熱してつまみ上げ、基板側2辺のはんだ跡の片側をはんだ吸い取り線で除去、68kΩの抵抗をピンセットで設置、上から押さえながらもう一方のはんだをこてで溶かし抵抗を仮づけ、未はんだ側をはんだ付け、仮付け側にちょっと追いはんだ、10倍程度のルーペで確認、という手順です。改造は請け負いませんので壊れたらまた買うぐらいのつもりでどうぞ。まあうちは2回買い直したわけですが(涙)。

 

純正ナビからのフロントカメラ切換をiDriveダイヤルの前方向入力で行えるよう簡単な制御を先の装置に追加しました。設定済みのKSW-ToolKitによるDVR起動との連携で、前方向入力(0x267 Byte3 が 0x11)が0.5秒以上あったとき、 [OPTION] ボタン(0x267 Byte5 が 0x6)を長押し、短押しします。長押しはほんとに待つ必要は無く、Byte3を1(短押し),2(長押し),0(オフ)と順に送信すればOK。起動後最初の切換では長押し後のオフを0.5秒程度取らないとKSW-ToolKitが次の短押しを認識しないようです。

最初はカメラ切換をステアリングの [MODE] ボタン(0x1D6 Byte1 bit4)に割り当てたんですが、ステアリングを切った状態だと(あたりまえですが)いっしょに回ってすぐ押せなかったので、[MODE] は [MENU] 長押しに割り当てて純正・Androidを切り換える用途に変更しました。

実際の [MENU] ボタン長押しも2秒待つのは長いので上と同じ仕組みで0.5秒に短縮させました。

 

お問い合わせ、作業依頼等は承りません。開発した装置類は非売品です。