BMW Gシリーズ用オートブレーキホールド拡張装置もうすぐ発売
BMW GシリーズのAUTO H(オートブレーキホールド)機能を拡張する“AUTO H MOD”を近日発売予定です。
もくじ
純正オートホールドの不満点
純正オートホールドにはこれまで以下の不満な点がありました。
- 停止時にカックンと止まることが多い
- アクセルペダルでの解除時に急加速する
- バック駐車時のオートホールドがじゃま
本装置では純正機能を生かしながらこれらをなるべく気にならないようにします。
拡張装置の仕組み
ブレーキや車速など車両CANの通信をチェックしながらAUTO Hボタンをいいあんばいに操作します。
ただし操作といってもGシリーズのAUTO HボタンはLINという単線シリアル通信でデータ改変チェックもあり、アナログ信号で行うFシリーズやほとんどの国産車のように簡単にはいきません。
そこでまず本装置がボタン代わりに車両と正常な通信を行い、反対側で本当のボタンとも別に通信し「中継」させるような形を取りました。
不満点の解消
カックンブレーキ
車両がまだわずかに動いているにもかかわらず各車輪につくセンサー的には停止しており、そこでオートホールドが作動しているということがわかりました。センサーの判定スパンは有限長なのである程度仕方ないところです。SUVなど大径タイヤ車両だとより顕著かもしれません。
センサー情報が無い以上対処療法的ではありますが、全ての車輪のセンサーが停止してから少し後にオートホールドを作動させることにしました。そうすればその間に(ほぼ)停止しているはずです。
これはかなり有効で、ほとんどの場合で停止のショックが無くなりました。止まるか止まらないかのびみょーな速度で動いている場合はオートホールドが効いてしまいますが、それでも純正よりはかなり少ないショックです。
ただし停止した直後にブレーキを離すとホールドが間に合わないことがあるのでしっかりブレーキを意識する必要はあります。
解除時の急加速
アクセルでの加速と同時にオートホールドが解除されるので急加速感が出ます。メーカーではホールド解除時はエンジン・AT伝達トルクをゆっくり立ち上げる制御にもできたでしょうが、危険回避の急加速が必要な場合を考えると今の仕様がベターだったのかもしれません。
またオートホールドはフロントブレーキだけで行われるため、RWD車の場合、停止中はクリープのリヤトルクでフロントを支点に軽く後ろ上がりの状態で、解除時は加速で逆にリヤ下がりとなり、その急な上下動がさらなる加速感につながっています。
そこで、ブレーキの踏み込みでもオートホールドを解除できるようにしました。そこからゆっくりブレーキを離せば軽いクリープで動きだし、そこからアクセルでふんわり加速できます。
ただ何らかのきっかけでブレーキを踏んでしまい意図せずホールド解除される危険があるので、この機能はデフォルトではオフです。
純正機能のアクセルによるオートホールド解除も今まで同様に使用できます。
バック時のオートホールド
クリープでちょっとずつバックできないので輪留めにゴンとあたったり、オートホールドをアクセルで解除する度に加速して、純正はしばしば危なく感じます。手動でいちいちAUTO Hをオフにするのも面倒ですし、次回走行でオンにし忘れた事に気付き慌てるのもストレス。
シフトをR位置にしたすぐはオートホールドが効いた状態ですが、アクセルなどで一度発進すれば即解除されシフトを切り換えるまでホールドされない状態が続きます。ブレーキだけでバックできるAT車両の当たり前な楽さが戻ってきて快適。
切り返しを考え、RからDにしたときは一定速に達するまでオートホールドを有効にしないオプションもつけました。
まずは2018年ぐらいまでのGシリーズに対応予定
写真右の、パーキングブレーキとAUTO Hボタンが他ボタンとは分離されているGシリーズから対応していきます。7シリーズG11後期ガソリンしか確認できていませんがG01/G02/G12/G30/G31/G32/F90/F97/F98が対象でしょうか。ハイブリッドはCANの配線位置が違っていてちょっとよくわかりません。
その後、2019年以降の一体パネルな車両にも対応します。
いずれもうちに来ていただければその場で確認します。
そうそう、二段階オートホルドが有効な新しめの車両では使用できません。停止時にはオートホールドが作動せず、ブレーキを踏み込んだときにだけ効くこの機能にはどうやっても対応できません。逆に、二段階オートホールドでは無い車両に本装置でこの機能を追加することは可能です。
発売前に詳細なサポートサイトを作るので少々お待ちください。