ReadyNAS 526X メモリ増設・ディスクキャッシュ変更

うちではNETGEAR ReadyNAS 526XというNAS(LANにつながるディスク?)を使っています。

分解してみました。使用されていないPCI ExpressみたいなスロットやマイクロUSBのコネクターがあります。

あとDIMM(メモリ)のスロットが3つ空いてました。ちなみにそばのシルク印刷によると上位機種の626X(Xeon D1521/メモリ8GB)と共通マザーボードのようです。

CPUはたぶん基板直づけなので交換できませんがCPUクーラーを良いあんばいにするとターボブーストの時間が少し増えるかもしれません。

純正メモリはTranscendのDDR4-2133 ECC 4GB “TS512MLH72V1H”でした。幸い通販で同じ品番のものが入手できたので「相性」を気にしなくて済みました。同等品の中では最安に近かったです。

ブートメニューでのメモリ単品(4GB)テストは1回25分ほど。写真は2回目に入ってます。

このCPU(Pentium D1508)はデュアルチャネル対応なのでメモリは同じ色のスロットに挿します。実は後述のように速度に変化はないんですが、あえて違うスロットを使う理由も無いでしょう。

/proc/meinfo は、標準4GBは
MemTotal: 3935200 kB
ですが、増設後は
MemTotal: 8057776 kB
でした。無事認識されています。

dd if=/dev/zero of=/dev/null bs=1024K count=100000
で簡易メモリスピードチェックを数度行ったところ、4GB、デュアルチャネル8GBとも12.2〜12.4GB/sで残念ながら違いはありませんでした。

10GbpsのネットワークでつなげているWindows10のSSDから10GBのファイルコピーを行ってみましたがこれも同じような感じでした。

今のところ体感での変化もありませんから、ひとりで使う分にはメモリ増設はほぼ意味が無いという感じですかね。ただなんとなく気分はいいです(笑)。

猛者は動作未確認の残り2スロットも埋めてみてください。

なお分解はフラットケーブルをちぎらないよう気をつける以外に難しいところはありません。1.ガワ 2.バックパネル 3.マザーボードが乗ったサイドパネルと順に外していくだけです。組立ではケースネジをナメやすいので焦らずじっくり行ってください。ネジはM3-0.5x8mmです(何度も脱着してるうちにダメになりかけたので全部交換しました)。


■ ‘18.08.20 追記 ディスクキャッシュを変更してみました

/etc/sysctl.conf を見たらページキャッシュが固定値でした。そりゃメモリ増やしても変わらんよ。

vm.dirty_background_bytes = 134217728
vm.dirty_bytes = 536870912

単位はByteなので、バックグラウンドが128MBでフォアグランドは512MBです。それは少なすぎるので bytes 設定のとこはコメントアウトし ratio (%)を適当な値で追加しました。ちなみに標準メモリが半分の2GBなReadyNAS 316も同じ値でした。

#vm.dirty_background_bytes = 134217728
#vm.dirty_bytes = 536870912
vm.dirty_background_ratio = 30
vm.dirty_ratio = 60

うちの526Xはメモリ8GBなので4GBぐらいはキャッシュに使われることになります。もっと割り当ててもいいかも。以下のコマンドで設定再読み込み。

# sysctl -p

10GbEで直結したWindows10のSSDから10.0GBのファイルをコピーしてみました。標準設定では38秒ぐらい。

先の変更後は29秒ぐらい。グラフから速度が乗っている時間がずっと長いことがわかります。キャッシュ満タンな中盤以降は同じ。

ただ停電で書き込んだ(つもりの)ファイルが破損する確率もあがるわけですから無停電電源は必須(使ってない人はあんまいないでしょうけど)。クラッシュの場合はなんともなりません。デフォルトのキャッシュ保持時間は30秒です。

ご質問等は承っておりません。

 

■ ‘18.09.17 追記

Firmwareのバージョンアップで sysctl.conf が初期値に戻ってました。対策がちょっとよくわかりませんから都度手動で書き換えます。。。